不器用なキミ~向日葵の恋~
お店に着いてドリンクを注文して、向かい合って座るとまた思い出しちゃって、やっぱりなんか照れる。

「海里さんは何歳ですか?」

「え、僕?25。渚さんは?」

「じゃあ私の方が上ですね、27だから」

「あーなんとなく年上かなって思ってました」

「え、ほんとですか?」

なんでそんなに前のめり気味なんだろうと思ったけど、なんとなく理由は分かった気がした。

「お店してるって聞いてたから、僕より下の可能性は低いかなぁって」

「なんだ……そういう事か」

少ししょんぼりする彼女はどうやら分かりやすいみたい。

「でもそれ聞いてなかったら、下だと思ってました」

「それよく言われる。なんで?」

年上だと分かったからなのか、彼女の口調は砕け始めた。

きっと彼女は年齢よりも下に見られるから、年上のお姉さん的なものに憧れてるんじゃないだろうか。

海辺の二人を思い出すと、無理だろうって思うけど、きっとこの人は真剣に思ってるんだろうな。

そんな気がするよ。
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