償え

広がる血の匂いに私は麻痺する。


ああ。この人の匂いだ。


何度もうめき声を上げ屍になってしまった彼をゆっくりゆっくり見つめる


ドクドクと私の心臓は鳴る


私では手に入らない彼


ならばと思いやってしまったこと。


しかしアナタの心までは手に入らない。永遠に。


ああ、私がアナタの愛するあの子なら私は幸せで死んでしまうことでしょう。



償え


そして私だけを見て?
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