拾い恋(もの)は、偶然か?
「はぁ。昼休みでいいかな。」
正直、仕事がまだ残っているから今すぐは無理だ。それこそ仕事の鬼、鳴海先輩に殺される。
どうせ社長の用なんて私が翔吾さんを諦めるよう“説得”されるだけなんだろうからと、勝手に昼休みに行くことに決めてデスクへ戻った。
「あ、古蝶さん外線、5番にお電話です。」
「あ、ありがとうございます!」
お礼を言いながらも内心首を傾げた。経理課の私に外線?
領収書の件とかで内線はよくかかってくるけど、外線でしかも私にかかってくることはほぼない。
お店への確認の電話とかは鳴海先輩がしているし。どっか担当したお店ってあったっけ?
「お待たせ致しました。古蝶でございます。」
『あ、音?俺俺ー。』
とりあえず、無言で電話を切る。
まったく今時オレオレ詐欺なんて流行らないのに。どこの最低野郎かしらー。
コーヒーを飲んで気を取り直してパソコンに向き合えば。
「鳴ってるわよ。」
「はぁ。」
電話が鳴る鳴る。
「先輩、これ、出ません?」
「なに言ってんのよ、仕事しな。」
「はぁ、そうですよね。」
その電話の相手が問題なんです!