はねいし。
「痛っ…!」


「…ちょっ!大丈夫っ!?」

深雪がアタシの方にかけよってくる。
アタシは、ボールを受けた姿勢のまま、固まっていた。

指先が、じんじんと痛い。

「なにボーッとしてたんだよー…。スパイクをトスしたら、指折れるって!」

心配そうにアタシの指を見ながら、深雪がまくし立てた。


「…ごめ…寝てたかも…」


痛さに眉をしかめながら、少し苦笑いしてみる。

「どうしたー?」

キャプテンがこっちの様子に気付いて、声をかけてきた。
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