君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい

君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい

「……え?歩けなくなるかもしれない?」



事故で入院していたらしい俺。
らしいというのは、事故の記憶があまりないから。

幸い、命に別状はなく、意識もすぐに回復した。
でも、医師から告げられた言葉に俺の思考は止まった。



「どうする、大輔。愛莉ちゃんにれんら……「1人にしてくれ」



病室で俺を待っていた兄貴の言葉を遮って、俺は布団に潜り込んだ。



「連絡は、どうするんだ?」


「いい」



そのまま全てをシャットダウンしたかった。



「こんなとこで終わんのかよ……」



まだまだ終わりたくなんて、なかった。
やっと主演をたくさん貰えるようになったってのに。
歩けないかもしれないだなんて、そんな事実なかったものにしたかった。
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