君が好きと言ってくれるなら、なんだっていい
「ん?ダメだった……?」


「いやいや、そんなわけないよ。でもなんで?」



ドキドキと騒ぐ胸をごまかしながら、大ちゃんに笑顔を向ける。



「ほら、今日この前言ったドラマの撮影日だったんだ。で、俺に彼女できたことを誰かに聞いたみたいでさ。写真ないのか聞かれて」


「そっかぁ。こんな可愛くないやつと付き合ってるのかーとか思われなかったかな」


「大丈夫だよ。愛ちゃんは可愛いんだから。なぜか一瞬ビックリした顔していたけど、愛ちゃんの可愛さにビックリしたのかな?」



浩ちゃんがあたしに気づかないわけはないだろう。
そもそも、気づかれなかったらそれはそれでショックだ。



「楽しいね。美味しい料理もたくさんあるし」



芸能界のパーティーはたしかに華やかだった。
料理も美味しく、芸能界のひとたちはもちろんみんな輝いている。

そんな中、浩ちゃんのことが頭から消えないあたしは複雑な思いを抱えながら、その場を楽しんだ。
楽しむふりをし続けた。

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