主任とルームシェア始めました
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「着いたぞ。」

車を降りると、そこは果樹園だった。

「さくらんぼ狩り!?」

「ああ。
さくらんぼ、好きか?」

「大好きです!
けいちゃん、連れてきてくれて、ありがとう
ございます。」

私は嬉しくなって、うきうきしながら、果樹園に入った。


制限時間は40分。
私がパクパク食べていると、15分過ぎ位からけいちゃんは、採ったさくらんぼを食べずに私に渡すようになった。

「食べないんですか?」

と聞くと、

「お前、よくそんなに食べられるな。」

と言われた。

「だって、おいしいじゃないですか?
けいちゃんは、好きじゃないんですか?」

「好きでも、ものには限度がある。
こういうのは、少量だからうまいんだ。」

「そうかなぁ。
私はたくさん食べられて幸せですよ。」

私があまりにも喜ぶので、けいちゃんはお土産のさくらんぼも買ってくれた。


その後、またドライブに連れて行ってくれた。


着いた先は、『ハイジの村』

一面綺麗なお花畑が広がるそこは、かわいい動物たちもたくさんいて、ハイジの展示も素敵だった。

素晴らしい景色の中、散策を楽しんでいると、けいちゃんが手を繋いできた。

「何、手繋いでるんですか?」

と私が手を振り解こうとすると、

「あれ?
今日はデートじゃなかったか?」

とけいちゃんに指摘され、仕方なく受け入れると、調子に乗ったけいちゃんは、指を絡めて恋人繋ぎをしてきた。

だけど、けいちゃんと手を繋ぐ事は、決していやな感じはしない。

自分でもなんだか不思議だったが、思いきり楽しんでいた。


「けいちゃん、ありがとう。
またデートしようね。」

帰りの車でそういうと、けいちゃんの左手が伸びてきて、また私の頭をわしゃわしゃした。


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