社内恋愛狂想曲
スーパーで葉月に指定された通りのタコ焼きの材料と、その他にもサラダや簡単なおかずを作れるような食材とビールをかごに入れ、立ち止まって買い忘れはないかと確認する。

「ビールはこれくらいで足りるかな……」

かごの中のビールを数えていると、瀧内くんがお総菜のコーナーの方を指さした。

「今日の晩御飯はどうします?何か買っていきますか?」

「えっ、今日の晩御飯?」

「自分の家に帰ってからだと遅くなるし、そこから用意して食べるの面倒でしょう?」

「確かに……」

用だけ済ませて三島課長の顔も見ずに帰るのも愛想がないし、せっかく仕事が終わり次第急いで帰ると言ってくれているんだから、待っているのが筋というものだろうか。

「三島課長の家のキッチンを勝手に使わせてもらってもいいなら、みんなの分作るけど……。あっ、もちろん簡単なものね」

「いいんじゃないですか?三島課長もその方が喜びますよ」

私も帰って一人で適当に済ませるよりは、みんなと一緒に食べた方が楽しい。

三島課長も独身の一人暮らしだから、私と同じように仕事から帰った後に一人で食事を作ったり食べたりするのは面倒だと思うのかな。

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