社内恋愛狂想曲
呼び方を変えるだけでなく、話し方まで変えなくてははいけないの?

もう何年もこの話し方が普通だったから、いまさら突然変えるのは難しい。

「二人とも大人だから、何もバカップルみたいに人前でイチャイチャしろと言うわけじゃないんです。でも今よりもう少しくだけた話し方になりませんか?バレたら面倒なので気をつけてください」

瀧内くんはそれだけ言うと、私と三島課長の腕から手を離し、伊藤くんと葉月を手招きした。

「お腹空きました。早く昼御飯食べに行きましょう」

「おー、行こう行こう。俺も腹へった。みんなは?」

伊藤くんが周りにいた他のメンバーに声をかけた。

「練習の後、よくみんなで近くのファミレスに飯食いに行くんだ」

「そうなんですね」

三島課長の言葉に私がいつも通り返事をすると、瀧内くんがチラッと私の方を見た。

……はいはい、話し方をなんとかしろってことね……。

頭の中で三島課長ではなく“婚約者の潤さん”と話すシミュレーションをしてみたものの、モナちゃんの前でうまくやれるかまた不安がよぎった。

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