社内恋愛狂想曲
前に見たときはモデルみたいできれいだと思ったけれど、今日のモナちゃんは歳相応の自然な感じがして、とても可愛く見えた。

一体どんなことがあっての心境の変化なんだろう?

もしかして伸幸くんに何か言われたのかな?

「前のメイクもきれいだと思ったけど……私はその方が自然でかわいいと思うよ」

「かわいいなんてそんな……」

モナちゃんはしきりに照れている。

あまりのかわいさに、思わず抱きしめたくなるほどだ。

「私、高校までバレーばっかりやってたから、潤さんに会うまではまともにおしゃれも恋もしたことがなくて……。少しでも潤さんに好かれたくて大人っぽくなろうとしたんですけど、背伸びしてうわべだけ取り繕っても意味がないんだって気付いたんです」

「うん……そうなんだね」

初めての恋と失恋はモナちゃんをひとつ大人にしたらしい。

次はきっと同じ歩幅で歩ける人との素敵な恋ができるといいなと思う。

「潤さんのことはあきらめますけど……エースの座だけは絶対に渡しませんからね」

笑ってそう言うと、モナちゃんはまたモップを手に元いた場所に戻った。



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