社内恋愛狂想曲
お酒を飲みながら料理を食べ、異動してきたメンバーの挨拶なども交えながら歓迎会は進んでいく。

氷がなくなったので注文しようと顔を上げると、二課の様子が視界に入ってきた。

三島課長の隣には下坂課長補佐が座っている。

……座敷とかソファーの席でもないのに、やけに近くないか?

それも下坂課長補佐が三島課長に詰め寄るような形で、三島課長の取り皿に料理を取り分けたり、グラスにビールを注いだりしている。

いくら恋人同士でも、部下の前なんだから少しは自重するべきだろう。

三島課長はみんなの前であからさまに恋人アピールをされて困っているのか、ジリジリと椅子を動かして逃げた末に、壁際に追い込まれているように見えた。

間に割り込んで二人を遠ざけてやりたい衝動を抑えながら、グラスを満たしていたお酒を一気に飲み干した。

水を飲むようにウォッカを煽る私を見て、有田課長は呆気にとられている。

「佐野主任……ペース早すぎない?」

「ガンガン飲めって言ったのは有田課長ですよ」

「すみません、確かに言いました……」

私の殺気に圧倒されたのか、有田課長はビクビクしながら私に頭を下げた。

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