社内恋愛狂想曲
「はぁっ?」

有田課長の予想外の返事に、私は思わず大声をあげた。

ここで有田課長が否定してくれないと、話がややこしくなってしまう。

「佐野主任ならまったく知らない仲じゃないから、めんどくさくないし」

「そうじゃなくて!そこは否定してくださいよ!まったく知らない仲じゃないってなんですか!会社の上司と部下ってだけで、噂になるような仲じゃないでしょう!」

「今まではな。でもこれからそんな仲になってもいいかなーと思ったんだけど……佐野主任的には無し?」

そんな仲ってどんな仲だ?!

私にとって有田課長は上司でしかないというのに、余計に周りに誤解を与えるようなことを言わないで欲しい。

「無しです、絶対に無しです!適当なことを言わないでくださいよ!」

「結婚には適当な相手かと思ったんだけど……佐野主任が無しと言うなら無しだな」

「当たり前です。これからも良き上司でいてください」

なんとか噂を否定できたような、余計に誤解を生んでしまったような、微妙な結果になってしまった。

さすがに瀧内くんのようにはいかないかと思いながら、何気なく二課の方に目をやると、なぜかこちらを見ていた三島課長と目が合う。

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