社内恋愛狂想曲
「それはものすごく困るなぁ……。玲司、俺と一緒に料理の練習する?」

「料理の練習はしてみる価値がありそうですけど、志岐くんと一緒にはしません」

「なんでだよ!おまえいっつも俺には冷たいな!」

こうしていとこ同士の3人を見ていると、力関係はやはり瀧内くんが一番上だと思う。

潤さんと伊藤くんは瀧内くんのことが可愛くて仕方ないから、つい甘くなってこんなつれない発言も許してしまうのだろう。

「ところでさっきから気になってたんだけど……潤さんが退院したら二人が手伝いに行くんだよね?それで食事の支度は誰がするの?伊藤くんも瀧内くんも料理できないんでしょ?」

「あー……弁当とか?」

伊藤くんがそう答えると、潤さんは大きなため息をついた。

「俺は毎日コンビニ弁当はいやだぞ……」

「大丈夫だよ、弁当屋もあるから!そうだ、ピザとか寿司のデリバリーなんかも……」

「いい。手は使えるから、食事は自分でなんとかする。でもおまえらの分まで作る余裕はないからな」

潤さんは松葉杖をついてキッチンに立つつもりなんだろうか?

「ああもう、ホンマに情けないやっちゃ!いつも世話になってる兄貴が怪我してるときくらい、ちゃんと面倒見んかいな!」

< 800 / 1,001 >

この作品をシェア

pagetop