社内恋愛狂想曲
「あ、あ、愛の巣って……!」

その言葉は同棲よりもっといやだ……!

もしかして伊藤くんと瀧内くんは、私と潤さんを数時間に一度は冷やかさないと気が済まない生き物なんだろうか?

私はまた顔を赤らめ、黙って下を向く。

潤さんは私の頭をポンポンと優しく叩きながら、また大きなため息をついた。

「バカなことばっかり言ってんじゃないよ。まぁ……さすがに毎日入り浸られるのは困るけどな。おまえらバカみたいに食うから。志織もいちいちこいつらの言うこと気にしてたらきりがないぞ」

「はい……」

すぐに真に受けて恥ずかしがってしまう私とは違って、いつの間にか潤さんは冷やかされることに耐性がついたようだ。

「志岐も玲司も嬉しいのはわかるけど、ほどほどにしときや。志織、ごめんな。こいつらあとで私が責任持ってシメとくから、堪忍やで」

「う……うん……」

葉月はいつから二人のボスになったのだ?

正座させられ葉月に説教されて小さくなっている二人の姿を想像して、思わず吹き出しそうになった。

「とりあえずビールですね。志岐くん、早くビールとグラス持ってきて」

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