社内恋愛狂想曲
「二人ともいい加減にしてください。両側でゴチャゴチャ言われたらせっかくの料理がまずくなる。痴話喧嘩なら二人だけのときにやればいいでしょう」

「痴話喧嘩ってなんだよ!」

伊藤くんが声を荒らげると、瀧内くんは持っていた箸と一緒に、大きな音をたててテーブルに手を叩きつけた。

「そのまんまの意味だよ!二人ともつまらないことで意地になってるだけだろう!いい歳した大人なんだから、いい加減学習しろよ!」

これはかなりまずい状態なのでは……?

瀧内くんがこんなに怒っているのは珍しい。

さすがに食事をできるような状態でもなく、潤さんもただ事ではないと思ったのか、箸を置いてため息をついた。

「志岐も玲司もちょっと落ち着け。何があったのか話してみろ」

潤さんに促され、瀧内くんは事の発端を話し始めた。

「この間の人事異動で、関西支社から異動してきた浜さんがね……異動当初からやけに葉月さんに馴れ馴れしいんです。今日の昼休み、浜さんが葉月さんを食事に誘って……」

「社食ランチ?」

「いえ、今夜仕事のあとに食事がてら飲みに行かないかって」

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