秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。



―――翌朝。

カーテンの隙間から差し込む光に、瞼の外が眩しくて目を目を覚ました。

いつもと違う天井。
背中に感じるふかふかした感触。

そっか、私、昨日そのままベッドじゃなくてソファで寝ちゃったんだ。


「う‥‥ん‥」


まだ重い瞼をこすり小さくあくびをする。

そして、違和感に気づく。
あれ‥‥なんだかいつも目を覚ます時よりだいぶ明るいような‥?

おそるおそる壁掛けの時計をみて凍りつく。

時計の針は、
何度瞬きをしても8時を指していた。


ど、しよ…。

「う、うわぁああっ」

頭からサーっと血の気が引き、すぐ側で眠っていた柊ちゃんに急いで声をかける。


「柊ちゃん起きて!もう今8時だよ!」


「う‥‥ん‥」


「柊ちゃん起きてっ!」

何度揺さぶっても、柊ちゃんは一向に瞼を開けてくれない。

半べそになりながら柊ちゃんの肩を何度もゆするが、その綺麗な寝顔はピクリとも動かず心が折れそうになった。




「柊ちゃん起きてよ〜〜!」

「ん、あと五分、いや1時間…」

「そんな時間ないってばぁ!」



私ってば柊ちゃんの秘書失格だ。
どうして今日に限って寝坊なんてしちゃったんだろう。昨日目覚ましをかけずに寝ちゃったんだろ。

昨日の行いを悔やみながら、半泣きの状態で柊ちゃんを起こそうと一生懸命肩をゆすった。

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