秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。
あの日のプラネタリウム

12月も後半に差し迫ったクリスマスイブ。
若菜は待ち合わせ場所の前で海斗さんを待っていた。

会えませんかと海斗さんからメールを貰ったのは
昨日の事だ。

告白の返事もちゃんと返さないといけない事だし、
クリスマスイブに会うという事に少しだけ気後れしつつも承諾した。

スマートフォンでお気に入りの音楽を聞きながら海斗さんを待つ。



────九条さんが最上社長をお好きでもかまいません。俺の事を利用してでも、その気持ちって忘れないと辛くないですか?



海斗さんはそう言って私に交際を申し込んでくれた。
‥‥海斗さんは優しい人だと思う。

ちょっと意地悪な所もあるけど、
ちゃんと紳士的だ。

柊ちゃんへの気持ちに気づかせてくれたのも海斗さんだ。
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