雪のなかに猫
家に着いた頃には疲れきっている私。
「んじゃ、明日にでも妹連れてくるわ……」
「ん、分かった。あぁ、それと……余分なものは連れてくんなよ?」
「ハハハ……」
家の前で下ろしてもらい車が去るのを見送ってから2人で家に入る。
玄関を開けて中に入ると自動で電気がつき、玄関マットの上で丸まっているモモが見えた。モモは私たちを目に映すと、やっと帰ってきたか。と言うように鳴いてリビングに姿を消す。
「モモも寂しかったんだね。」
「だね。さて、もう朝だから何か食べてから寝る?」
「うん。でも、達也さんが言ってた明日って……まさか今日の事じゃないよね?」
なんて聞くと少し考えてから誠さんはあいつもそこまで馬鹿じゃないだろ。って言ってキッチンに向かっていた
モモと戯れてご飯ができるまで待っていた。出来たよー。という声にももとリビングに行くとオムライスが置かれていた。
「遥、オムライス食べてる時幸せそうにしてたからオムライスにしてみた。でも、連続で食べるの……嫌だったかな?」
そう言って眉をひそめる誠さんに首を横に振る。
「好きなものこそたくさん食べたい!」
「……じゃあ、俺も……好きな子こそ早くたぶっ!?」
誠さんが何か変なことを呟こうとしたからモモを顔に押し付けた。モモもモモで何かを察したのか地味に爪を立てて顔に張り付いていた。
「ごめんって……モモは遥が好きなんだもんね。でもね?遥はもう俺の彼女だからね?さすがのモモでもあげれないから」
なんて真顔でモモに言う誠さんに少し照れつつ。早く座るように行って頂きます。をする。
洗い物は私がして軽くシャワーを浴びてからお互い部屋に戻ってねる………はずだったんだけど……
モモ、私、誠さんで川の字?になって誠さんのベッドで寝転んでいた。
「あのー。私の部屋は隣なのですが?」
「え?いいでしょ?恋人。なんだから。ほら、お休みのキスは?」
「モモ?誠さんがお休みのキスは?だって。」
「ンニャー」
のそのそと起き上がるモモに誠さんは苦笑してモモに戻るように言っていた。
「ふぁー。もう限界です。お休み誠さん、モモ……」
と、寝ようとした。のだが………インターホンがなった。私と誠さんは固まりお互い目を合わせて恐る恐るインターホンと連動されてる誠さんのスマホを見ると……
ワクワクと楽しそうにしてるかわいい女の子と達也さんが顔を真っ青にして立っていた。誠さんはそれを見ておもむろに不機嫌になり舌打ちをしていたが私が見て聞いていたことを知っていつもの雰囲気に戻っていた。