恋の3択

朝練に間に合うようにバスに乗ったけど
春樹の姿は無かった。

遅かったかな…。

まあいいや、教室で待ってれば
いつも春樹が一番先に来るし。

かいとの絵を書きながらも、 時間ばかり
気になってしまうので、
早めに切り上げて教室に戻った。

ソワソワ待っていたら…
先にかいとが入って来た。

あれ、宮越、おはよーと言われて、
嬉しくなって、
おはよ。と、笑う。

絵、書き終わった?

んーもう少しかかるかな。

そっか。出来たら見せてもらえるの?

え…うん…あ、でも、そんな上手くないから
あんまり期待しないで!と、慌てると、

いや、モデルがいいから大丈夫でしょ?
と、笑う。

そりゃ、モデルはいいけど…。
と、つられて笑うあたしを、

かいとは、じっと…見てる…?

…え?え?なに?

そこへ、春樹が入ってきた。

あ!春樹。
照れくさかったのもあって、かいとより
先に反応してしまった。

あれ、またお邪魔した?
と言われて、

まーたそんなこと言って!
…あ…素直に…だった。

それより、昨日大丈夫だった?
だいぶ時間かかったでしょ…。
ほんと…ありがとう。

ふざけずに、ちゃんと目を見て言ったら。

…べ、別にたいしたことじゃないし。
と、少し照れた。

お礼するから!何がいい?
と聞くと、

ちょっとふざけたように、
そうだなー。牛丼特盛3杯かなーと、言う。

えー。牛丼!?

あ、ステーキでもいいしー。

肉ばっかだね…。

あったりまえじゃん。俺は肉食系男子よ?

なんか、意味違わない?

と、笑っていたら。

なんか…俺、邪魔?
と…かいとの声がした。



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