未来を見るなら、君と一緒に
「陽くん……?」


「ごめん、潤……一緒にいられない」



潤の見開いた目が俺の心を突き刺していく。

だって、俺となんて。
いないほうが幸せになれるから。

だから、もう俺は……。



「ボディーガードはヤスに譲るから」


ずっと考えてた。
ヤスが来るのを待ってる間も。
美玲が鍵を借りに行ってる間も。
ここに入ったときも。

ずっと、俺は潤といない方がいい。
その考えが頭を渦巻いていた。

本当は、一緒にいたい。
でも、俺のせいでこうなってる気がしてならないから。

俺の存在が潤を傷つけるだけの存在なら。
潤の前には存在しないほうがいい。



「潤、これを見て。俺だと思って」



潤の腕に俺が付けていた時計をつける。



「俺だと思う必要なんてないのかもしれないけど。俺が潤に俺のこと忘れて欲しくない……なんて大げさかな」



俺の時計は潤の細い腕には緩くて。
潤は時計をもう片方の手でおさえる。



「行こうか」



ここからでる未来が、お互い前に進めていたらそれでいい。

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