君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
彼は常に三谷商事の明日を考えているんだ。
しかも、ライフテクノロジー事業部の管轄外なのに。

悠馬さんと話していると、自分の器の小ささに気づかされる。
けれども、それがイヤなわけではなく、いつか彼に続けるようになりたいと気持ちを鼓舞できる。


「まあ、今日は難しいことは抜きにして楽しんで」
「はい」


あんなに怖いと尻込みしていたのに、いつの間にか笑みがこぼれていた。

私はまさに『踏み出してみなければ知ることができない世界』をこの目でしっかりととらえ、感動している。

三十分ほど絶景を楽しみ、空港のロビーに戻った頃には大興奮。


「もう、胸がいっぱいで」
「喜んでくれてよかった。でもそれじゃあ、吊り橋効果はなかったか……」


彼は肩をすくめてみせる。

たしかに、吊り橋効果はなかったかもしれない。
だけど、私の心は大きく揺れていた。


「悠馬さん」
「ん?」
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