君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
前髪が長めでサラサラの黒髪を持つ彼は、二重でパッチリとした目に凛々しい眉。鼻筋はスッと通っていていわゆるいい男。

しかも身長は百八十五センチほどあり、とんでもなく足が長い。

容姿端麗なだけでなく、英語、中国語、フランス語を操る彼は頭脳明晰で、なんといってもここ三谷商事の跡取りということで、赴任前から注目の的だった。

一ノ瀬家は、三谷商事の前身である津田(つだ)紡績で中心となり活躍した人物を祖先に持つ由緒正しき家柄らしく、一ノ瀬さんは現社長が父で亡くなられた会長が祖父のサラブレット。

そして彼はインドに単身乗り込み大成功をおさめ、ライフテクノロジー事業部で注力している医薬品関連の売り上げを目が飛び出るほど伸ばした人だ。

一時帰国したの?

だからこぞって彼を拝みに来ているんだ。


「北里、久しぶりだな」
「お久しぶりです、一ノ瀬さん」


一ノ瀬さんは赴任前、私の直属の上司であり教育係だった。
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