君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
私はこのときはっきりとわかった。
不安なんかより寂しさが何倍も勝っているんだと。

視線をテーブルに落とし押し黙っていると、彼は続ける。


「タクシーの話の続きだけど、三谷商事を発展させるには、今の状態をキープではダメだ。積極的に仕掛けてもっと強みを持たなければ。エネルギー事業部の売り上げに頼るばかりでなく、別の部署も奮起すべきだと思ってる」


一ノ瀬さんの力強い発言にうなずいている自分がいる。
こんな向上心のある人だから尊敬できるのだ。


「ライフテクノロジー事業部に入って、これはまだまだいけると思った。なにせ、先輩社員たちは皆、主力事業部じゃないんだからこんなもんだろと手を抜きまくっていたからだ」


だけど私が入社したときは、もう先輩たちも相当の売り上げを出すようになっていたと思うんだけど……。


「それで、まずは自分の実績を上げることに必死になった。突然やってきた後輩に、自分の何倍もの売り上げを出されたら焦るだろ?」
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