うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
「なんだよ、キスくらいいいじゃん」

すかさずとんでもないことを言う隼人に、兄弟たちも煽ってくる。

「するわけないでしょ!?」

否定しつつも、こんなやり取りに幸せを感じ、いつの間にか廉二郎さんと共に笑ってしまった。

私たちの様子をひとしきり見守ってくれていた両親と社長。

その後、私たちは両家揃った場で結納を交わした。



そして三ヵ月後――。

「社長、本日は十時より市民体育館で後援会と、午後十四時より本社にて企画会議の予定が入っております」

「わかったよ。……ところで井上くん、廉二郎との生活はどうだ? もう慣れたか?」

ニヤリと笑いながら聞いてきた社長に朝から頭が痛くなる。

一ヵ月前より、社長の強い要望で私は勤めていた会社を辞め復帰した。

迷惑をかけて辞めたにもかかわらず、堀内さんをはじめみんなに温かく受け入れてもらい、泣きそうになってしまった。

そして復帰と同時に私と廉二郎さんの婚約も発表され、みんなからたくさんの祝福を受けた。堀内さんに至っては泣いて喜んでくれたほどだ。
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