[完] 空に希望を乗せて [長編]
第一章

希望

プロローグ
私はもう希望なんてもたない。中学を卒業したあの日、決意したんだ。

中学では陸上部に入っていた。沙苗とか美海とか瑠璃香とか、みんなで県大会行こうって、希望に満ち溢れていた。

そして中3の引退試合の日。私はリレーでコケてしまった。地区大会では私が第1走だったから美海とか瑠璃香とかが挽回してくれたからその次の大会に進めたが、みんなとの、団結とか、そういうものは一切なくなってしまった。希望なんてもったって打ちひしがれておわるだけ。結局県大会にはいけなかった。私が悪いんだもん。沙苗、美海、瑠璃香…ホントは仲直りして卒業したかったな。会いたいな…ごめん、ごめん、ごめんなさい。許してもらえないよね…
あたしは希望をみる資格はない。だから…
だから許してもらえない?
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