片思い終着駅
「どうした?ののか、今日はあまり元気ないね?」
心配してきたつばさくんに顔を覗かれた。
何年経っても、相変わらず整った顔。
「げっ、元気もりもりだよ!」
心配かけないように、元気に振る舞った。
ただでさえ疲れているつばさくんに迷惑をかけたくない。
「そっか。無理しないでね。」
そう言って、わたしの頭を大きな手でぽんぽんと撫でた。それだけで、すごく安心する。
わたしにとって、つばさくんの大きな手は魔法の手だ。
「ありがとう、つばさくん。」