片思い終着駅
新学期初日ということで、本日は履修登録の日です。
毎年同様、学生課の職員さんから説明がある。2人で大きい講義室に向かう途中、新入生と思われる女の子に、たくさん声をかけられているつばさくん。
「あっあの!握手して下さい!」
「ファンなんです!」
「サイン下さいっ!」
「もしよろしければ連絡先教えて下さい!」
可愛い女の子に声をかけられても、つばさくんは安定の無視。
わたしはつばさくんの袖をちょいちょいっと軽く引っ張り
「つばさくんのファンの女の子たち、悲しむよ?」
そう言った。
だけど、つばさくんはそんなわたしの言葉も聞き流して、目的の講義室に向かった。