片思い終着駅


その場に残された2人。

「はい、これ。君のスマホでしょ?」

そう言うと、自販機の上に置かれていたわたしのスマホを渡された。

「あっありがとうございますっ」

先輩と思われる“永田つばさ”さんにお礼をして、わたしはその場を後にした。



とてもきれいな顔立ちをしていたなぁ
声も落ち着いていたし、
なによりすっごくいい香りがしたなぁ

どこの学部だろう?
またいつかちゃんとお礼しなきゃ。

そんなことを考えていたら、いつのまにか入学式が終わっていた。


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