蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
「いいえ違います。でも、ついさっき友達になりました」


柚木さんは堂々とそう言い切った。


僕はハラハラしながらその様子を見ている事しかできなかった。


「友達だよね、私たち」


アンリは柚木さんを見たまま答えない。


「友達だから言ってるの。このままじゃ、あなたはいつまでも解放されることがない、苦しいままだって」


「おい、何言ってんだお前」


男性が眉間にシワを寄せ、柚木さんに近づいた。


近くでみると、大柄で迫力のある男性だ。


「あなたもわかってるでしょ? アンリは苦しんでる」


それでも柚木さんの態度は変わらなかった。
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