蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
「苦しんでる? どこがだ」


「このままじゃダメ。誰も報われない」


「さっきから何を――」


「お父さん!」


男性の言葉を遮ったのはアンリだった。


アンリは大粒の涙を流し、だけど覚悟を決めたのか強い意思を宿した瞳をこちらへ向けている。


「もうやめよう。私、もうこれ以上嘘はつけない」


「なに言ってるんだアンリ」


男性が慌てた様子で早口になる。


明らかに動揺を浮かべている。
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