蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ

エスカレートしていく陰口を聞きながら思案していると、「いい加減にしろよ」という声が聞こえてきて僕は教室後方へと視線を向けた。


そこに立っていたのはクラスメートの中川翔平（ﾅｶｶﾞﾜ　ｼｮｳﾍｲ）だった。


翔平はクラス内のリーダー的存在で、ルックスもいいことから女子生徒の人気を集めていた。


簡単に言うと僕とは正反対ということだ。


「えぇ～、だってさぁ」


さっきまで柚木さんの事をケチョンケチョンに言っていた女子生徒が急に猫なで声になり、翔平へすり寄って行く。


「本人と連絡が付かないから、全部ただの憶測だろ？」


翔平がそう言うと、女子たちは黙り込んでしまった。


それでも自分を可愛くみせるために頬を膨らませたりしているから滑稽だ。