蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
「柚木さんがどこへ行ったのかってこと?」


「そう。俺ずっと気になってって、あいつの家に行ったんだ」


「え!?」


これには僕も心底驚いた。


翔平がそこまで柚木さんのことを心配しているとは思っていなかったし、そういうのは担任の役目だと勝手に思い込んでいたからだ。


「でもさ、家に誰もいないんだよ」


「そ、そうなんだ……」


翔平の言葉に僕は安堵していた。


柚木さんの居場所を突き止めたから僕に話しかけているというわけじゃなさそうだ。


「おかしいだろ、誰もいないなんて」


翔平は腕組みをしてそう言った。


「そう? 共働きとか?」


僕の言葉にも翔平は首を傾げ続けている。
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