蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
やっぱり翔平はなにかを知っているのかもしれないと思い、背中に冷や汗が流れて行った。


「そんなに心配する必要はないと思うよ」


僕は曖昧にそう言い笑顔を浮かべて、その場をやりすごした。


でも、あの感じからいうと翔平はなにか感づき始めているように感じられた。


「おっはよう! どうしたの? 朝から険しい顔しちゃってさ」


僕の心配を知ってか知らずか、柚木さんは今日も元気だ。


我に返って挨拶をしようとしたが、その前に言わなきゃいけないことがあることを思い出した。


「なんだよこれ」


僕がそう言って指さしたのはテーブルの上に置かれた流しそうめんの機械だった。


電池を入れればそうめんがクルクルと回るやつだ。


「これ? 流しそうめんだよ?」
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