蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
三浦さんが一緒に暮らしていたのは父親の方だ。


けれど今回依頼をしてきたのは母親の尾崎さんで、父親の姿はどこにもない。


「あの人は、そういうことを信じない人なので」


『そういうこと』


そういう言われ方に少しだけ胸が痛んだ。


でもしかたのないことだ。


普通に暮らしている人からすれば、死者を蘇らせるなんて現実的じゃなさすぎる。


「でも、あの人もメイコのことはずっと心配していました。学校へ行かなくなってからも夜中に時々家を抜け出すことがあったようで」


「え……?」
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