蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
《じゃあ、この世で待ってるからね》


僕は三浦さんにそう言い、目を開けた。


手の中の骨をそっと床におろす。


するとそれは見る見る大きく膨らんでいき、三浦さんの姿へと変化して行く。


「うそだろ……」


そう言って後ずさりをしたのは翔平だった。


やっぱり、蘇らせ屋の力が本当だとは思っていなかったのだろう。


信じていたとしても、1つの骨から死者の形が形成されるなんて、想像もしていなかったのかもしれない。


「メイコ……メイコ!」


三浦さんの形が現れたところで、尾崎さんが耐えかねたようにそう叫び、三浦さんに抱き着いた。


「お母さん……」


三浦さんは目を細めて尾崎さんを抱きしめ返す。
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