蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
彼女になにがあったのか僕は知らない。


けれど、自殺するほどの出来事があったのだということは、よく理解できた。


《それを伝えるチャンスはまだあるんだよ。でも、49日が過ぎればもう蘇る事はできなくなる》


僕の言葉に三浦さんはハッとしたように顔を上げた。


《大丈夫。今蘇っても泣き顔ではないから。勇気をだして》


僕は三浦さんに手を差し伸べた。


三浦さんはおずおずと僕の手を握りしめる。


僕は力を込めてその体を引き起こした。


ほんの少しの勇気で変化が起きる。


このまま、悔いが残るままあの世へ行へばきっと後悔する。
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