蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
その光景にショックを受けた柚木さんはその場で気絶し、次に目が覚めた時には死体が転がっていた。


そして気を失う前の記憶は消えていた……。


柚木さんのお姉さんは2人を殺害し、死体を遺棄するつもりだったのだろう。


けれどそれに失敗し、柚木さんを置いて逃げ出したのだ。


「翔平、柚木さんのお姉さんの居場所がわかるのか?」


「もちろんだ」


翔平は頷き、僕のスマホで地図アプリを出して検索してくれた。


それを確認して大きく息を飲んだ。


思っていた通り大山山のすぐ近くだったのだ。


「僕は柚木さんを探しに行く」


空になったペットボトルを捨ててそう言った。


「あぁ……」


一緒に来るだろ?


そう言う前に、翔平は立ち上がっていた。
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