プロポーズは突然に。
「今日は…早かったんだね」
「あぁ。家の方が捗るから仕事持って帰った」
「そう」
ダイニングテーブルに視線を移せば、たしかに書類の山と大量のサンプル品で溢れていた。
買ってきた食材を一通り冷蔵庫に入れ、食事の用意をする為にキッチンに立つ。
そしてフーッと息を吐くと、カタカタとパソコンを打ち込む彼に視線を移した。
「…ねぇ」
「なに?」
「ご飯は…食べた?」
「いや、まだ。一段落着いてからにする」
「あの、」
“結婚は自分を犠牲にする行為”
“他人に尽くし、自分の気持ちを抑えてやりたいことを我慢して”
“他人のために毎日食事の用意をし、他人が着た洋服を洗濯して、他人が汚した部屋を片付ける”
“他人のためにそんなことを死ぬまで毎日続けないといけないなんて考えただけで吐き気がする”
昔から抱き続けた結婚のイメージ。
結婚なんてしたくはなかった。これは本音。
でもね、