プロポーズは突然に。






暫くして隣から聞こえてきた彼の寝息。


それを聞きながら…私は誰にも聞こえないほど小さな声で呟いたんだ。




「苦しいよ……」




彼との距離感は心地がよくて…


それ故、私を苦しめる。




「お願いだから…愛さないで…」



誰にも届かない声でそう呟いて……眠りに就いた。


目が覚めたとき、彼が私に背中を向けていたらどうしよう、という恐怖に怯えながら────







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