プロポーズは突然に。
手を繋いだまま、向かったのはベッドルーム。
4部屋あるベッドルームの中に、一番よく眠れる部屋があって、私は必ずその部屋で眠りに就く。
一番奥にあるその部屋は、シトラス系のアロマオイルが心地よく香り、アロマライトが綺麗に照らされている、そんな癒しの空間。
その部屋へ入り、ベッドに横になれば、彼も当然のように隣で体を寝かせる。そしてスッポリと包み込むかの如く私は彼の腕の中へと導かれるんだ。
抱きしめられると鼻をかすめるシトラスの匂い。
それがこの部屋の匂いなのか、はたまた彼の匂いなのか…
それは分からないけれど、思考回路が停止するほど心地いい香りなのは確かで。
その香りに癒されるように、私は彼の腕の中で再び睡魔に襲われた。
「…桃華、」
「…ん?」
「料理…美味しかった。ありがとう」
「…うん、」
「…愛してる」
「……うん…」
「おやすみ」
「…おやすみ」
ウトウトしながらも耳元で聞こえる甘さを孕んだ低い声はしっかり私に届いていた。
それが私の胸のずーっと奥の方を掻き立てて…頭から離れない。