プロポーズは突然に。
「いいじゃん。主婦はSNSで話題のものに憧れちゃうの!華やかなものが羨ましいの!」
「そういうもん?」
「そういうもん!桃華も結婚したら分かるよ、きっと」
“結婚”というワードに、肩がピクン、と反応した。
芽衣子に視線を向けると、SNSに夢中なようで動揺する私には気付いていなくて安堵した。
…親友の芽衣子には、ちゃんと言わないといけない。
だけど、私は改まってそういう話をするのが凄く苦手で。
「……そういえばこないだ芽衣子が好きって言ってた芸能人がカットしに来たよ」
「マジで!?ヤバッ!どうだった?」
「うーん…別に普通の人間だった」
「もー!何それ、もっと騒ごーよ!?」
「……それと、私、結婚したから」
「もー!!何そ、れ…ぇぇぇえぇっ…!?」
「騒ぎすぎだってば」
私はこんな伝え方しかできない人間なんだ。
大恋愛の末、とか、運命の出逢いを経て、とかじゃないから余計に他の伝え方が分からない。