プロポーズは突然に。





父が奥さんを説得し、初めて公認で過ごすことができた“親子の時間”。


残された僅かなその時間で色んな話をした。





父の両親が奥さんの両親に大きな借りがあり、絶対に離婚することは許されなかったこと。


母は、父の美容院に通っていたお客様だったこと。


許されないと分かっていても、二人はどうしようもなく惹かれ合い、愛し合い…


そして私が生まれたこと。


母との子供以外は欲しくないと、父は奥さんとの間に子供を作らなかったこと。






それから、母が亡くなる数日前。


父の奥さんが母に会うために一時帰国し、母に札束を渡していたこと。


そして、迷惑だからそのお金で借金を返してさっさと父のことは忘れて、と言われていたこと。






もっと早く真実を聞けていたら…

母を助けてあげられたかな。

私もここまで腐らなくて済んだのかな。




また………全部遅すぎたんだ。
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