プロポーズは突然に。





そんな風に嘘を重ねながら高校を卒業し、専門学校に行き始めた頃だった。


父とは会えなかったけれど、時々電話で話していて…


その日も久しぶりに父から電話が掛かってきて、病気を患っていることを聞かされた。

もう…あまり長くないことも。




『すぐに日本に帰って入院する。だから…残りの時間を一緒に過ごしてほしい』

『何、言ってるの…?そんなの、奥さんが許すわけ…』

『必ず説得する。もうあの時みたいに後悔したくないんだ。お父さんが一番大切なのは桃華だから』




父は最後まで残酷で…だけどやっぱり、とても優しかった。


< 317 / 370 >

この作品をシェア

pagetop