プロポーズは突然に。
静かな空間にいたくて、VIPルームで一人酒を飲み続けた。
だけど酔うこともできず、現実から目を逸らすことすらできなかった。
ため息を漏らしていると、携帯が鳴り響き…
出てみればいつものように会社からの呼び出しで、ますますため息が漏れた。
仕事なら仕方ないとすぐに切り替えた俺は日下に連絡して、VIPルームを出て…
そして、バーの出口に向かっている時だった。
『そういうとこが可愛くねぇんだよ。泣いてすがりつくなら考え直してやろうと思ってたのに』
『そういうのパス。面倒な恋愛は嫌いだから』
──聞き覚えのあるその声が一瞬で俺の鼓膜を伝う。
思わず足を止め、声がした先に視線を向ければ、
そこには……彼女がいた。