Hybrid

「おかえりな………っ」
「あー、おかえり〜」
「ただいまー!」
「ついでに俺もただいま〜♪」
「………」


初めて5羽のHybirdを目の当たりにしたと言うのに、私は視覚過敏で目をやられていてよく見えなかった。

「………ねびぃさん、その方は?」
「あぁ、このまえしづーきがつれてこいっていってただろ!だから、つれてきたー!」
「……あー……覚えてらしたんですね……偉いですねー(よしよし」
「ふふん♪」

間違いなく今会話している相手がシヅーキだかシューヅキさんだ。早く収まれ感覚過敏。

……徐々に光に慣れてきた私がまず初めに目にしたものは、美しき和の心だった。


完全真っ白の髪をオールバックにしている辺りはあまり日本人らしくないが、そこはまぁいい。
それより、髪質のなんと良いことか。ふわっふわのオールバックだ。何だこれめっちゃ触りたい。もふもふしてみたい。

瞳は鮮やかな琥珀色。少し吊り目がちのおめめはどちらかと言うとぱっちりしており、やや短めの睫毛に縁取られている。

短くやや細いまろ眉は髪と同じく白。ちなみに言うと翼も純白の白。
もしやアルビノ個体だろうか?だとしたら希少すぎて飛び上がりたいのだが。

肌もネヴィと同等に白い。ただ、皮膚の組織が薄いのか少し赤みを帯びている。皮膚下を流れる血の色が透けて見えるのだ。これはアルビノ個体の可能性が高い。

だからかは分からないが、露出の非常に少ない和装をしている。きっちりした和服だ。白地で裾の方に牡丹の花が刺繍されており、何ともオシャレである。帯に帯締め、半衿もよく合う色で、センスの良さが窺える。着物も如何せん真っ白なので、どこから布でどこから肌なのかがイマイチ分かりにくいが。
ん?これ、もしや振袖……?まあ、詳しくは聞かないでおこう。

その振袖みたいな袖の途中が羽毛に変わっていた。だから振袖に見えたのか。どちらも真っ白で見分けがつかなかった。

着物の裾から覗く脚は完全に鳥のものだ。しかし、着物の長さからして足の構造自体はキツツキ目の彼と同じかと思われる。

な、なんと清らなんだ……と言うか、なんだか顔のつくりといい、あまり人間らしくない顔立ちである。誰かに作られたような……まるで陶器で出来たお人形さんである。
しかし……まさか、その羽毛に覆われた腕で毎日着付けでもしているのだろうか。これは気になるところである。

結論を申し上げると。

なんだこの日本人。
日本人じゃねぇか。


「えぇ……初めまして、人間さん。私は白月と申します。以後お見知りおきを」

ぺこり。
小柄で華奢な麗人が頭を下げる。

……今初めて彼がHybirdであることを思い出した。
翼を折り畳んでピタリと体の横につけていたのだ。な、なんと日本人らしいっ。

Hybirdと言えば欧米の、という印象だっただけに、この出会いは驚きだ。


感心していた私は突如手に感触を覚えた。ふとそちらを見ると、いつの間にか純白の羽に包み込まれていた。

「美しーオジョーサン、私と愛のdanseを踊っていただけませんか?」

手の甲に柔らかい感触を感じた。
……ん?


付き合ったことない歴=年齢の20歳女子は文字通り飛び上がった。


き、ききき、キス………いや、勿論手の甲にだが……
心臓がバックバク言い出した。


動転した私がまず認識したのは、優雅なウェーブの金髪。これは見事な金髪だ。太陽光を乱反射してキラキラ輝いている。まさにイケメンってな感じの髪を肩まで伸ばしている。

続いてライトブルーの瞳。真ん丸なおめめと長いカールした睫毛。睫毛も眩しい金色だ。
金髪青眼とか、「外国人と言えば?」と尋ねられた日本人がまず思い浮かべるパターンじゃないか。

こちらも肌は日焼けして褐色である。しかし服の襟からチラチラ覗くのはやはり白。
皆白い肌の麗しきご麗人………い、イケメンである。

やたらと貴族っぽい格好だ。
膝丈のコートは瞳の色より少し濃いめの青。群青に近いのかもしれない。
下にはかっちりしたベスト。こちらは完全に群青色である。
その下のシャツは青色。こちらは青色である。
何より貴族っぽいのが、襟元に優雅に花開いた白いアスコットタイ。青々した服の中で目立つ白さである。アクセントとなっており、全体を上手くまとめている。

下はちょっとダブっとしたパンツ。少しくすんだ水色……灰色のようにも見える。こちらも膝丈である。
そして下に続くのは、やはりキツツキ目さんと同じ足である。
どうやらこれが基本形らしい。


こちらは紳士的な変態………いや、イケメンだ。王子様っぽい感じで数多の女性を落としてそうなタイプだ。ネヴィが先程言っていた「女の子が大好きなやつ」は、恐らくこやつのことであろう。
いかにもチャラそうであるが……まあ、イケメンだし仕方ないか。あ、いや、決して容認出来ることではないのだがな!


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海賊モノです。主役級3名はモデルがいてお墨付きのイケメンです。でも胸きゅんなシーンがあるかは保証できません…笑 途中、少しグロテスクな描写や拷問の描写、直接ではありませんがゲイのレイプを連想させる表現が出てきます。苦手な方はお戻りください。 高3の時に書いたものです。拙い文章であること、ご了承ください。

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