美魔王さまと結婚したなら

病院に着くと、すぐに診察をされて驚かれた。

「先生!!もう直ぐ産まれちゃいます!帝王切開間に合いません!」

そう助産師さんが叫んで、先生が飛んでくる。

そして私の状況を見ると


「あら、本当に。島田さん、もう頭見えちゃってるから、このまま産んじゃいましょうね!」


そうあっさり言われて自分でもびっくりした。

あれよあれよと分娩室に移動し、分娩台に乗り準備された頃には破水もして、陣痛の痛みは凄まじいものになっていた。


そして、いきんで良いよとの助産師さんの言葉に奮起して三回のいきみで無事にまずは男の子が産まれる。

すぐさま、次の波が来ていきむこと五回で女の子が産まれた。


病院に着いてからわずか一時間と少しで、私は無事に元気な双子を出産した。

立ち会いの明さんがギリギリ間に合ったレベルの超スピード出産だったのだ。

医師や助産師さんにも驚かれるほどの超スピード安産で産まれた双子は元気な声を上げて、産まれてきた。

綺麗にしてもらって私の元に来た二人はとっても可愛い。

思わず、涙が溢れた。


「元気に私たちの所に来てくれてありがとう」

そう言う私に、明さんも泣きながら微笑んで私と子どもたちを見つめる。
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