気がつけば・・・愛
・・・



「・・・み、あゆみ」

優しく頭を撫でてくれる手

ハッと気づいて目を開けると

「やっと気付いた」

間近で微笑む良憲さんが目に飛び込んできて
恥ずかしくて顔を胸に埋める

「身体平気?」

「・・・うん」

「止められなくて凄く無理させたかもしれない」

「大丈夫・・・」

「シャワー浴びよう」

そう言われて身体を起こそうとするけれど
鉛のように重い身体は言うことを聞かず

「しっかりつかまってて」

良憲さんの逞しい腕に抱えられた

「や、あの・・・良憲さん?
重いから下ろして」

重いより何より恥ずかしい
二度ほど倒れた時でも

お姫様抱っこされたに違いないけれど
意識を飛ばしていたことで
恥ずかしさは感じていない

「軽いよ、もっと食べて」

間近の良憲さんの目尻が下がった

恥ずかしくて俯いたのに
結局座り込んでしまうほど
腰抜けの私は
良憲さんの思惑にハマったのか
大人しくされるがままでシャワーを浴びた

「可愛いよ」

溺愛されるってこういうことかな
なんてこそばゆい感覚も

ストレートに気持ちを打つけてくる
良憲さんの人柄なのか
素直に受け入れられるようになってきた

シングルの布団で良憲さんの温もりに抱かれると
心地良くて直ぐに眠気がやってくる

「明日はお引越しね」

オデコにキスを落とされると
重い瞼が閉じてしまった


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