season

「ナツ?どうした?」



びっくりした表情の春馬くんに、ぴっとりとくっつく。



「…私も同じだよ。私も…こうしたかった。」



恥ずかしくて、言い終わった後、顔が熱くなったけど。



春馬くんが本当に嬉しそうな顔をしてくれたから、言ってよかったって思えたの。



すると、どんどん素直になっちゃう私。



「今日春馬くんがテスト監督でうちのクラス来てくれたでしょ?私の横を通った時に頭に手を乗っけてくれたの…あれ、キュンとしたぁ。」



「え?そんなことが?てか俺、そんなことしちゃってたの?無意識だ…やべえよな。」




私の勇気ある発言に首を傾げる春馬くん。




「ええっ?無意識って…。誰にでもああいうことするってこと?」




今日の私は、どんどん素直になれる。




ちょっぴり不機嫌オーラを出しつつ、そんなことを聞いてみると…




春馬くんが、私の顎を親指と人さし指で持ち上げながら、フッと笑って言った。




「好きな女以外に、そんなことするわけないだろ?」





そして、そのままキス。




わかってるけど。



わかってるのに、絶対的な言葉が欲しいって思っちゃう。




愛されてるんだ、この人に恋してるんだって…実感したいの。


< 49 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop