バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました
プレオープンパーティーも無事にお開きとなり、従業員揃って片付けていると、あるひとりの男が玄関に立っていた。

『やあ、遅れてスマン…飛行機が悪天候で遅れて…理人おめでとう』

わざわざ日本から祝に駆けつけたこの男は、あの、嵯峨野悠輝だった。

本当に忙しいのに、ようこそ来てくれてありがとうと理人が礼を言う。

有能な次期社長の悠輝は、目の回る程の忙しさであったのだが、幼い頃よりともに行動して来た大親友の理人が精魂込めて作った作品とも言える、海外1号店のプレオープンパーティーに是非とも出席したかったのだが、あいにくの悪天候が邪魔をしたようだ。

まあそれは仕方がないと割り切って、祝の言葉を直接顔を見て言えたから良かったと悠輝は語った。

そして、以前の嫌味な程にイケメン然としたあの理人が何処にもいないことに驚いて、本当にお前は変わったなと嬉しそうに話す。

少し照れ臭そうに笑う理人は、少年時代に料亭でふたりしてイタズラを仕掛けていた、あの懐かしいあの頃の笑顔をしていた。



< 139 / 150 >

この作品をシェア

pagetop