お見合いだけど、恋することからはじめよう
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タクシーの後部座席では、友佳が反対側の車窓にもたれて眠っていた。

明日は休みだし、今夜はこのまま介抱がてら、友佳のアパートにお泊りするか。
隣にあるコンビニで必要なものを買うとしよう。

流れていく車窓の街並みを目で追う。
ふと、あたし自身の「初恋」が思い出された。

……青山に、触発されたかな?

中学からは私立の女子校だったから、初恋は小学校のときに同じクラスだった男の子だが。
そういう淡いふわっとした想いの方ではなくて。

がっつりと「この人が好きだ」と自覚した「本格的な初恋」の方をつらつらと思い浮かべていた。


いわゆる……「初カレ」だ。

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